2024年9月14日、ヒューリックがレーサムへの公開買付けを公表しました。
非公開化を目的とした取引の一環で、1株あたり、5,913円で公開買付けがなされます。
オアシス・マネジメントのSPCがレーサム株式を約64%保有しておりますが、本公開買付けには応募せず、相対でヒューリックへレーサム株式を譲渡するとのことです。
以下、スキーム図
※ヒューリック「株式会社レーサム株式(証券コード:8890)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」より
本譲渡価格は、オアシスSPCが本公開買付けに応募した場合と同等の経済的価値を提供する水準で設定されているようです。
公開買付けの開始プレスには、レーサムが本公開買付価格から価格の引き上げをしたものの、ヒューリックは引き上げに応じなかった旨の説明がなされております。
※ヒューリック「株式会社レーサム株式(証券コード:8890)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」より
オアシスは2022年に1株1,700円で公開買付けを行い創業家の資産管理会社からレーサム株式を取得しており、約2年でのEXITとなります。
オアシスが上場維持で日本企業のマジョリティの株式を保有する事例は小職が知る限り本件のみですが、2年で3倍以上のリターンを上げており、成功事例と言えるのではないでしょうか。